Painting/Calligraphy/Engraving 絵画/書/版画

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書籍: マリオ・スキファーノ展 MARIO SCHIFANO
監修: Mario Schifano 発行:イタリアンコンテンポラリーアート
発行日:1994年 サイズ: 29.7 x 21 x 0.9 cm 頁: P.93
状態:A 良い 扉の裏に経年変化のシミがあるが、解説や作品掲載ページにシミなく美本
価格: ¥7,000 (税込)


戦後のイタリアの前衛表現において多彩な軌跡を残したマリオ・スキファーノ(1934-1998)の展覧会図録。 1994年「マリオ・スキファーノ展 ー芸術と生活の往復ー」と題し、60年代から1994年までの視覚的実験を紹介したもの。

文学者・アルベルト・モラヴィアによる解説にマリオ・スキファーノの人となりが想像できる部分があるので抜粋したい。

「...マリオ・スキファーノは彼の日常の一瞬をも計画できないのだから。辛抱がなく、面倒くさがりで、お天気やな性格が彼をいつも待ち伏せする。 話をしていて、いつまでも一緒にいて構わないような雰囲気を漂わせたかと思うと、とたんにいなくなってしまったりする。まるで小さな子供のような 薄っぺらのモカシンにタイトなジーンズ、やぶれたプルオーバー、真っ黒でくしゃくしゃな髪の毛、そしてやさしいすねるような声。あるいはあなたが 全く予期しない時に、彼があなたを珍しい場所で見つけたりするかもしれない。マリオ・スキファーノとの対話は、世界で最も難しいことである。」

しかし、アルベルト・モラヴィアは2年間かけてインタビューを実現させた。Q&A形式で書かれており、マリオ・スキファーノの考えが少し知れるので一問一答だけここに紹介する。

「M: 君は生活と芸術、作品と行動、存在と実在の境界を持たない芸術家だ。こういった君の存在方法は文化的、かつ文学的影響があると思うか。例えばアメリカのビートの世代の影響は?

S: 私はアメリカには63年から何度も行っているが、私の画業は60年から始まっている。アメリカでもイタリアにいる時と同じように暮らしていた。暮らしがあっていたし、 何の違いも感じなかった。ビートの世代。やあ、いつもレッテルだなあ。私は彼らと似ているし、彼らも私に似ているだけだ。」

オールカラー。日本語表記(奥付けのみ英語併記)。