Culture 文化芸術全般

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頭骨の文化史 The Human Skull A Cultural History
著者:ヘンシェン Henschen 共訳:鈴木誠+高橋譲 デザイン/装幀:杉浦康平+海保透 発行:築地書館
発行年:1974年 サイズ:23.5 x 17 x 2.8cm 頁:P.145
状態: AA 表紙に目立たないシミあり。小口も一箇所シミあり。中身はほとんどシミなし。
¥6,600 (税込)

スウェーデンのフォルケ・ヘンシェン博士は半世紀以上も頭骨と脳髄の病気の研究をしてきた病理学者。ヘンシェン博士が自分の研究の境界を超えて、興味の引かれる頭骨の文化・芸術面の歴史を長年にわたる収集資料をもとに、104図に及ぶ図版を使ってまとめたのが本書。
人類学・考古学・民族学・民俗学的な立場から、また芸術・呪術・宗教などの考察を通じて頭骨の歴史的観察を行った他に類をみない珍しい書籍。

本文の基本デザイン・装幀が杉浦康平+海保透。二重箱になっており、工夫が凝らされた装幀。本は特殊な布張りで、ハンス・ホルバインの「大使たち」の絵の一部に描かれた変形した頭骨の部分がモノクロで印刷されている。
扉を開くと、ヘンシェン博士のメッセージと小川鼎三の「この本との因縁」から始まる。

頭骨の発達と解剖学的序文
頭骨の大きさと形の異常
頭骨の初期の文化史
ヨーロッパ芸術の中に見る頭骨
メキシコの文化と芸術に見る頭骨
古典派を代表する作曲家ヨゼフ・ハイドンや偉大な哲学者ルネ・デカルトの頭骨にまつわる話...
保管状態がよく、経年変化の劣化はあるものの美本。スウェーデン語版が英語訳されたものが日本語訳されているが、日本語版にはヘンシェン博士の希望により数枚の新しい図版が加えられている。