Art history 美術史、Art theory 芸術理論 美術理論
ah-19
書籍: 中国美術雑稿
著者:安藤更生 発行:二玄社 発行年:1969(昭和44)年
サイズ:22.2 x 16 x 3.3cm 頁:P.251
状態:A 良い 函付/布張り/元パラ破れシミあり/函のスレあり、本体美本
価格:¥2,400 (税込)
本書の内容については、著者の「はじめに」から抜粋したい。
「中国に関して書き散らした随筆や時評のようなものが、いつの間にか一冊になるほど溜まった。…(中略)
大方は肩の凝らない方言や思い出話である。しかも近頃の中国の様子を見ていると、私の僑住していた頃とは大分変わって、
今のうちに纏めて置かないと、これから先の人にはなんのことかわからなくなってしまうようなものも少なくない。
中国の文化事象は、時間が長く断層が複雑で、簡単に説明がし切れないものがたくさんある。
そこには外国人の目を通して保存して置かなければならないものもあるように思う。…(略)」
この本は、特に東洋の書画の様式と毛筆から始まり、中国人の硯への愛着、春聯と門神という一対の門神の話、明器の話など続き、福田豊四郎との「敦煌を訪ねて」対談で終わる。
書画の「贋作」について日本と中国の考え方の違いについての考察が面白い。
中国の贋作について、中国人のモラルの低さに結びつけて考えたがる傾向はいかがなものか、と疑問を呈し、
中国の贋作の多くは需要に応じて作られたもので、日本の鑑賞家ほどに、売る方も買う方もやかましくは言わないそうで、
「日本の蒐集家などは、自分では極く初歩の見分けをつける鑑賞力もないくせに、やたら真贋ばかり気にして我々の所へ相談に来る。迷惑千万な話だ。」
とバッサリ言ってのけているところが小気味よい。
