真美術書店では、コエランス出版(1993ー2010)の本に力を入れてご紹介しています。コエランスは17年の活動期間に、手にとって味わい深い身近に置いておきたい美術書を10数冊出版しています。陶芸家の本、日本の自然とそこで生み出される造形物の美を撮った写真集、敷居の高い祇園のお茶屋さんの本、小説家の蒐集物など、文化芸術に興味のある方なら面白く読める書籍ばかりです。美しい写真も多数収録されており、自宅の本棚に並べて置いておきたい一冊です。




書籍 : 美のなごり 立原正秋の骨董 Ceramics collected by TACHIHARA Masaaki
著者 : 立原潮
発行 : コエランス/発売 : 神無書房 発行日 : 2004年3月8日 サイズ : 22.5 x 18 x 1.6 cm 頁 : P.128 状態 : AAA ほぼ新品
価格 : ¥3,300 (税込)

著者・立原潮の父と、父が愛した焼き物にまつわる随筆集。父・立原正秋(作家)は、美術商が持って来る美術品は見て数分で購入するかどうかを決め、購入してからその品物についての説明などを聞いたという。自身の感性でほしいものか、良い物かを判断した。作家に大きく影響をおよぼし、いくつかの小説を生んだ白磁の壺とめぐり会ったくだりや、作家の妻であり著者の母が語る作家の美意識が行き渡った日々については、読むと背筋が伸びる。作家が蒐集した李朝・高麗を中心とした焼き物約30点を写真家・秋元茂が撮影。自筆の色紙・箱書きなども併せて掲載。